一般廃棄物処分場及び産業廃棄物処分場を管理する際、埋立開始前、埋立開始後、処分終了後には、以下の水質検査などを行わなくてはなりません(水質基準に係る事項のみ抜粋しました)。埋め立てられた廃棄物の種類、数量及び最終処分場の維持管理に当たって行った点検、検査その他の措置の記録を作成し、廃止までの間保存します。
なお、「維持管理計画」でより厳しい数値を達成することとした場合は、当該数値に適合していなければなりません。
(表の凡例
○:実施、
×:不要、
一般:一般廃棄物の処分場、
安定:産業廃棄物処分場の安定型処分場、
管理:同、管理型処分場、遮断:同、遮断型処分場)
○埋立開始前
埋立開始後の地下水水質と比較できるように、埋立開始前の水質を測定しておきます。遮断型処分場の埋立地のたまり水は、埋立開始前に排除しておきます。
必 要 な 水 質 検 査 (周縁の地下水) |
一般 |
安定 |
管理 |
遮断 |
地下水等検査項目(41項目)、電気伝導率(EC)及び塩化物イオン濃度を測定・記録する。 |
○ |
○* |
○ |
○ |
*:安定型については、電気伝導度と塩化物イオンを除く。
○埋立開始後
開始後は周縁地下水の水質と処理後の放流水(安定型処分場は浸透水)についての水質測定が必要となります。
必 要 な 水 質 検 査 (周縁の地下水) |
一般 |
安定 |
管理 |
遮断 |
地下水等検査項目(41項目)を1年に1回以上測定・記録する。 |
○ |
○ |
○ |
○ |
電気伝導率又は塩化物イオン濃度を1月に1回以上測定・記録する。 |
○ |
× |
○ |
○ |
電気伝導率又は塩化物イオン濃度に異状が認められた場合には、速やかに再度測定・記録するとともに地下水等検査項目についても測定・記録する。 |
○ |
× |
○ |
○ |
地下水等検査項目に係る水質検査の結果、水質の悪化(その原因が当該最終処分場以外にあることが明らかな場合を除く)が認められる場合は、その原因の調査その他の生活環境の保全上必要な措置を講ずること。 |
○ |
○ |
○ |
○ |
必 要 な 水 質 検 査 (処理後の放流水) |
一般 |
安定 |
管理 |
遮断 |
放流水の水質が排水基準等に適合することとなるように維持管理する。 |
○ |
× |
○ |
× |
放流水の水質について排水基準等に係る項目について1年に1回以上、測定・記録する。 |
○ |
× |
○ |
× |
放流水の水質について水素イオン濃度、BOD、COD、SS、窒素について1ヶ月に1回以上、測定・記録する。 |
○ |
× |
○ |
× |
必 要 な 水 質 検 査 (浸透水) |
一般 |
安定 |
管理 |
遮断 |
浸透水について地下水等検査項目を1年1回以上、測定・記録する。 |
× |
○ |
× |
× |
浸透水についてBOD又はCODを1ヶ月に1回以上、測定・記録する。 |
× |
○ |
× |
× |
浸透水に係る地下水等検査項目の水質検査の結果基準に適合していない場合は、速やかに、廃棄物の搬入及び埋立処分を中止するとともに、生活環境保全上必要な措置を講ずる。 |
× |
○ |
× |
× |
浸透水のBOD又はCODの水質検査の結果、BODが20mg/l又はCODが40mg/lを超えている場合は、速やかに、廃棄物の搬入及び埋立処分を中止するとともに、生活環境保全上必要な措置を講ずる。 |
× |
○ |
× |
× |
○処分終了後
処分が終了した処分場でも、浸透水について水質測定が必要となります。
必 要 な 水 質 検 査 (浸透水) |
一般 |
安定 |
管理 |
遮断 |
浸透水についてBOD又はCODを3ヶ月に1回以上、測定・記録する。 |
× |
○ |
× |
× |