信濃公害研究所(長野県)では、現地調査計画の作成、現地調査、保全対策の検討、保全対策の実施、報告書作成までを一貫して行っています。
各種公共事業(砂防・ダム・道路・河川・公園・宅地 等)の実施や環境アセスメント、河川水辺の国勢調査、水と緑の渓流づくり調査などに伴う動植物調査は、自然環境調査の豊富な経験を有する信濃公害研究所にお任せください。
植物社会学的調査法に基づき、植物群落ごとにコドラート(方形区)内の植物群落組成調査(被度・群度、階層構造、優占種の記録及び群落断面模式図の作成)を行います。また、ライントランセクト法による植物群落の帯状の断面構造調査も行います。
法令や条例、レッドデータブックなどに該当する希少植物の調査は、生育を確認した地点の正確な記録のほか、生育状況(個体数や開花などの状況)や生育環境(地形や周辺植生などの状況)の記録を行います。また、保全対策としての移植が必要な場合は、移植先候補地の選定や移植方法の検討を行います。
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キキョウ
(長野県RDB:NT) |
ツメレンゲ
(長野県RDB:NT) |
エビラフジ |
フロラ調査の様子 |
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●動物調査
哺乳類
○フィールドサイン調査
調査対象地域内を踏査して、糞や足跡、食痕、爪痕などの生活痕跡(フィールドサイン)から哺乳類の種を推定して記録します。
○捕獲(トラップ)調査
ネズミ類やモグラ類を対象として、シャーマントラップなどの捕獲罠を使用して捕獲します。捕獲した個体は体長などの計測と写真撮影を行います。
○自動撮影調査
センサー付きのカメラを設置し、中型哺乳類や小型哺乳類の個体を自動撮影します。
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土管に潜むアナグマ |
ニホンカモシカ |
ニホンリスの食痕 |
シャーマントラップ |
鳥類
○ラインセンサス調査
調査対象地域内に踏査ルートを設定し、時速約2kmの一定速度で歩きながら、双眼鏡を用いて片側25m(両側50m)の範囲内に出現する鳥類(姿または鳴き声)の種名や個体数、さえずりなどの行動、生息環境などを記録し、確認地点を地図上にプロットします。
○ポイントセンサス(定点)調査
調査対象地域内に定点を設け、フィールドスコープや双眼鏡を用いて、一定時間内に確認した鳥類の種名や個体数を記録します。鳥類の種構成や生息密度などの把握に用います。
○猛禽類調査
調査対象地内や周辺域に生息するワシタカ類などの猛禽類を対象として、定点観察を行います。定点観察ではフィールドスコープや双眼鏡を用いて、出現した猛禽類の種名や個体数、飛翔ルートや繁殖行動などの記録を行います。また、データの集積と出現状況の解析により営巣地の特定や高頻度利用域の調査を行います。なお、個体の写真撮影を行い、個体識別に役立てます。
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ハチクマの成鳥♂ |
猛禽類調査の様子 |
冬鳥のヒレンジャク |
ライセンサス調査の様子 |
両生類・爬虫類
○任意観察・採取法
調査対象地域内を踏査して、目視や鳴き声、捕獲により種名と個体数、確認位置などを記録します。
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モリアオガエルの卵塊 |
アズマヒキガエルの成体 |
ハコネサンショウウオの幼体 |
鎌首をもたげるシマヘビ |
昆虫類
○任意採集法・目撃法
捕虫網などを使用して、スイーピング法やビーティング法により昆虫類を捕獲します。また、目視により確認した昆虫類を記録します。
○ライトトラップ法
日没後に白い布(カーテンなど)を水銀灯と蛍光灯の光源で照らし、誘引されて集まったガ類やコウチュウ類などの走光性の昆虫類を記録します。また、光源の下に箱などのボックスを置き、誘引されて落下した昆虫類を記録するボックス法も状況により行います。
○ベイトトラップ(ピットフォールトラップ)法
地表徘徊性の昆虫類を捕獲するため、地表面と同じ高さにプラスチックコップを埋め込み、落下した昆虫類を採集します。
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コムラサキの成虫♂ |
オニヤンマの成虫♀ |
ビーティングの様子 |
ライトトラップ法 |
魚類
○捕獲調査
投網、タモ網、刺し網、カゴワナ、はえなわ、釣りなどにより、生息する魚類を捕獲し、種名と個体数を記録します。
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投網による捕獲調査 |
サデ網による捕獲調査 |
オイカワの♂ |
メダカ(在来種) |
水生昆虫類など
○任意採集法
タモ網やサーバーネットを用いて、水生昆虫類などの底生動物を採集し、種名を記録します。
○コドラート法
方形枠(コドラート)を設置して、単位面積当たりに生息する底生動物の種名、出現種数、現存量を定量的に記録します。湖沼などではエグマンバージ型採泥器を用いて、水底の泥とともに底生動物を採集します。
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水生昆虫類の採取 |
水生昆虫類の採取 |
採取された水生昆虫 |
オビカゲロウの成虫♂ |
付着藻類
○コドラート法
水中の石の表面に方形枠(コドラート)をあて、単位面積当たりの付着藻類を削り取り、種名、出現種数、現存量を定量的に記録します。
希少動物調査
法令や条例、レッドデータブックなどに該当する希少動物の調査は、生息を確認した地点の正確な記録のほか、生息状況(個体数などの状況)や生息環境(地形や周辺植生などの状況)の記録を行います。
■環境基本計画
●環境基本計画の策定
地方自治体が取り組む環境保全に関する計画を策定する環境基本計画づくりをサポートします。環境基本計画の策定に当たっては、行政、事業者、市民の各主体が参画し、それぞれの責務に応じた役割分担や自主的かつ積極的に取り組める計画を盛り込みます。
●環境白書の作成
環境基本計画の進行状況を検証するための環境白書(環境基本計画年次報告書)づくりをサポートします。環境保全活動や環境施策の実施状況など、環境基本計画の進捗状況を分かりやすく取りまとめます。
■環境学習会
●身近な生き物調査
環境学習の一環として、子供たちや市民参加による身近な生き物調査をサポートします。身近に見られる動植物を夏休みなどを利用して調べ、メッシュ図に着色して、生き物分布マップを作成します。
●環境教育
生涯学習の一環としての環境教育をサポートします。地域の小中学校などに講師を派遣し、身近な環境や環境問題などに対する指導や助言を行います。
●自然観察会
身近な自然に触れて、いろいろな生き物や自然のすばらしさ、不思議さを体験する自然観察会をサポートします。
●水辺教室
子供たちや市民を対象とした水辺教室を開催し、河川に生息する水生生物を調査します。調査で確認された生き物の説明や、生き物から分かる水質判定を行い、水の大切さをアピールします。
2013年8月8日 信濃毎日新聞より
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環境学習会での一コマ |
水辺教室の様子 |
何かいるかな? |
水辺教室の様子 |